第18回OCHISセミナーはおかげさまで、無事終了いたしました!
■□ 第18回OCHISセミナー ■□
・日時:2024年11月15日(金) 13:00~16:30
・テーマ: 「今こそ10年後を見据えた元気集団をつくる!~従業員の健康が会社の健康~」
当法人理事長の武田が開会挨拶をいたしました。
現在、運輸業界を取り巻く環境が激変している中、これからを前向きに考え、従業員、企業がWin-Winの関係となるために、「今こそ10年後を見据えた元気集団を作る!~従業員の健康が会社の健康」というテーマを設定したと話しました。
基調講演Ⅰ
国土交通省 物流・自動車局 安全政策課 課長の永井氏が「健康起因事故防止に向けた取り組みについて~プロドライバーがいつまでも元気に誇りをもって働ける世の中を目指して~」と題して、プロドライバーを取り巻く環境、「事業用自動車総合安全プラン2025」、健康起因事故防止に向けての様々な取り組みについて話されました。
SASや脳、心臓、眼科検診などの検査の重要性と有所見者への早めの対策が事故防止につながることが強調されました。
基調講演Ⅱ
公益社団法人全日本トラック協会 交通・環境部 部長 齋藤氏が「ドライバーに寄り添う全ト協の取り組み」と題して、物流の2024年問題、運輸業の健康起因事故や過労死の現状を話されました。健康起因事故が増加している中、対策としては健康診断のフォローアップが必須であり、運輸ヘルスケアナビシステムⓇを是非とも活用してほしい、とお話しくださいました。
行政、事業者、業界団体、ドライバーが一体となって取り組んでいくことで事故や過労死の減少につながると強調されました。
※運輸ヘルスケアナビシステムⓇは、運輸事業者様(バス、トラック、タクシー)にご利用いただける定期健康診断フォローアップツールです。トラック事業者様は全ト協事業として半額の補助があります。
大原記念労働科学研究所 酒井氏が「今、OCHISセミナーでお伝えしたいこと あんプラと事故調査委員会と取り組んで10年」と題して、国交省が進めている「事業用自動車総合安全プラン2025」に掲げられた目標値に対する実績比を示し、達成までまだまだ努力の余地があると話されました。
車内事故、健康起因事故、飲酒運転の実際と改善策、さらに10年後を見据えた健康と安全のために何が必要かをお話しくださいました。
第2部情報提供
株式会社トレンディ茨城 常務取締役 谷萩氏が「健康経営への取り組みから生まれた従業員に寄り添う健康づくり」と題して、健康経営に取り組むようになったきっかけ、様々な健康サポート、今取り組んでいる事などをお話しいただきました。
「パパ死んじゃうの?」と娘さんに言われて禁煙した社員のインタビュー動画は大変インパクトのあるものでした。
経営者自らが高い意識を持ち、あきらめないで社員を巻き込み、身近で簡単なところから楽しく取り組む事で、社員の健康状態改善と企業のイメージアップができた、と話してくださいました。
第2部OCHISからの情報提供①
OCHIS保健師 安島が「データを活かした健康経営のポイント ~ナビシステムデータ&フォローアップアンケートより~」と題して話しました。
ナビシステムデータから、トラック運送事業者の年齢構成は、生活習慣病や脳血管疾患、がんのリスクが急増する40,50代が全業種よりも大幅に多く、未来を見据えた健康経営が急務である、と訴えました。
健康課題を見つけるためには、健康診断、労働時間、就業状況、ストレスチェック等をデータ化し、問題を明確化する必要がある事を示し、事業者様の実際の取り組みを紹介しました。
第2部OCHISからの情報提供②
OCHIS保健師 黒田が「産業医不在の事業者が行う健診後の施策 ~11社の健診結果から健康管理対策を検討する~」と題して話しました。中小規模の事業者はアットホームな雰囲気になりやすく、経営層との距離も近いため意思決定のスピードが速く、従業員の仕事の裁量も大きいという健康管理へのメリットがあります。
健診データの有所見者を必ず受診や治療へつなげる事、健康管理を行う従業員を選任して、対策を途切れさせない事、費用的な問題については、助成金事業を積極的に探して、活用する事を勧めました。
第2部総括
OCHIS副理事長 作本が「元気集団のつくり方とは?」と題して第二部を総括いたしました。
①従業員に寄り添い、②ナビシステムで健康データを活かし、③中小企業でもできる施策を活用する事が元気集団をつくることにつながる、と話しました。
休憩をはさんで、OCHISマネージャー 平田が「『トラックの日』を通して~ OCHISの啓発活動~」と題し、 OCHISが行っている様々な啓発活動を紹介しました。今回は特に大阪府トラック協会の「トラックフェスタ2024」で実施した睡眠時間アンケートについて詳しく報告しました。今回の会場でもシールアンケートが用意され、来場者の皆様にご協力をいただきました。
来場者の睡眠時間は…
4時間未満…3名
4~5時間…4名
5~6時間…12名
6~7時間…12名
7~8時間…3名
という結果でした!
第3部パネルディスカッション
「健康情報の取り扱いと有効活用について」というテーマで、OCHIS理事長 武田が座長、パネリストとして、国交省 永井課長、全ト協 齋藤部長、労研 酒井氏、㈱トレンディ茨城 谷萩常務取締役、OCHIS副理事長 作本が、
・「ベストプラクティス」から学ぶ大切さ
・「復元力≪レジリエンス≫」を培う事
・健康データ、事故データの相関を考えるためには、個人情報等種々の問題があるが、できるだけスピード感をもって進めていかなければならない事
等をディスカッション致しました。
最後に、OCHIS理事長 武田が総括と閉会の挨拶をし、無事にセミナーを終了することができました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
また来年のOCHISセミナーで皆様にお会いできることを楽しみにしております!
最後までご覧いただきありがとうございました。