第24,25回両輪会 【2019年9月26日(東京)・10月10日(大阪)】終了いたしました。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました!
テーマ:「運輸業界の高齢化への対応と働き方」
第24,25回両輪会 東京、大阪会場での様子です。
当法人副理事長で両輪会代表の作本が、開会の挨拶と、高齢者の問題を「個人」と「運輸事業者」の両面から、また「健康」「安全」の両輪から議論を重ねたい、と今回のテーマ設定の経緯を述べました。
保健師 黒田が「運輸ヘルスケアナビシステム®」を活用した高齢ドライバーの安全と健康対策」と題して、 「運輸ヘルスケアナビシステム®」の判定結果による健康状態を報告。高齢に伴うライフスタイルの変化と健康の関係を示唆し、『高年齢労働者の安全と健康確保のためのチェックリスト(エイジアクション100より)』を紹介しています。
保健師 橋詰が「運輸ヘルスケアナビシステム®から浮上した高齢ドライバーの聴力の状況と課題」と題して、生活習慣病と加齢性難聴、認知症の関連性を報告。健診結果を有効に活用し生活習慣の改善を図っていくこと、事業者として加齢性難聴のあるドライバーに配慮するポイント等についてお伝えしました。
株式会社ミレニア アライアンス事業部 取締役 新山 賢司 氏が「運輸業における高齢ドライバーの安全運行、職業寿命延伸の取組み事例(健診での認知機能チェック)」と題して、軽度認知障害(MCI)の早期予防に焦点を当て脳ドック・軽度認知障害スクリーニングテスト等を推奨。早い段階からの認知機能把握の必要性や、人生100年時代に向けて職業寿命延伸に取り組んでいる企業についてお話くださいました。
株式会社合通 総務部 部長 梅田 貴之 氏が「高齢化に対応した我が社の基準と、健康管理の再スタート」と題して、自社での取り組みについてご報告いただきました。「乗務職安全運転研修(外部講師による)」の実施・運用変更、また健康管理では年2回の健康診断の実施と併せ「特定保健指導」およびSAS検査の実施状況と今後の課題についてお話くださいました。
休憩を挟みグループディスカッションが行われました。
①IT機器と運転 ハンズフリーでの電話と運転操作の対応について
②健康年齢の指標(ものさし)と働き方
③中高年のモチベーションへの対応について
④雇用延長の規定や条件などの規定の有無
以上4つのテーマを中心に、グループ間で会社の実情や工夫点、また困っている点について情報共有を行いました。
東京会場では、②健康年齢の指標と働き方について、55歳以降は年に1回適性検査を実施、また55歳と60歳で健康状態の再確認をし、改善できていない場合は教育指導を検討するといった意見が述べられました。
大阪会場では、③中高年のモチベーションへの対応について、本人の尊厳と生活を考え、指導的な役割を担ったり、健康を維持できている従業員への表彰を行ったりするといった意見が述べられました。
その後コーディネーターが、各情報交換の発表や発表内容に対する他のグループからの質疑、情報交換内容のまとめを行いました。
コーディネーター:
コウノイケ・エキスプレス株式会社 業務担当部長 名雪馨氏
梅田運輸倉庫株式会社 常務取締役 岩崎小夜子 氏
NPO法人ヘルスケアネットワーク 副理事長 作本貞子
コーディネーター:
梅田運輸倉庫株式会社 常務取締役 岩崎小夜子 氏
大阪廃棄物処理株式会社 統括事業部部長 野口善弘 氏
NPO法人ヘルスケアネットワーク 副理事長 作本貞子
最後に東京、大阪両会場ともに、当法人副理事長の作本より、「高齢者の身体変化と働き方」と題し、高齢者雇用継続のものさしを年齢だけではなく、健康度や機能レベル等を踏まえ総合的に判断することの重要性について述べました。
展示風景
オムロンヘルスケア株式会社 様より、補聴器の展示協力をいただきました。
軽度難聴者向けに、「難聴の程度と適合補聴器のタイプの目安」を分かりやすく掲示頂きました。
三井住友海上火災保険株式会社 様より、「ながら運転」防止アプリのパンフレットをご提示いただきました。
運転する車が一定速度を超過した場合に、自動でスマートフォンの利用を防止する仕組みとなっています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また来年の両輪会で皆様にお会いできることを楽しみにしております。